パンダマークの
小児科から

vol.5
「RSウイルス感染症」

今回は、これからの季節とても重要な感染症のひとつ、RSウイルス感染症です。呼吸器を狙う感染症で、鼻水、咳、発熱などがみられます。いわゆる「かぜ」ウイルスの一つです。
 実はほとんどのお子さんが2歳までに一度はかかる感染症でめずらしくはありません。なぜ重要なのでしょうか。それは、多くの方が軽いカゼ症状(上気道炎)でおわるのですが、なかには下気道炎(喉頭炎から肺炎)をおこす人がいるからです。特に、乳児の急性細気管支炎が重要です。

細気管支炎は、気管支が細かく分岐したとても細い細気管支という場所が炎症を起こした状態です。分泌物が多く出てきて痰(たん)がらみの咳になり、通り道がさらに狭くなるのでゼイゼイした呼吸になり、とてもつらくなります。これがだいたい2?3週間続きます。高熱になるお子さんも多いです。酸素投与が必要になったり、水分が取れなくなって点滴が必要になったりすると、入院治療が必要になります。
 なかでも、生後3か月くらいまでの小さいお子さんは急激に呼吸状態が悪化してしまうケースもあるので要注意です。鼻水が始まったと思ったら、翌日にはゼイゼイつらそうな呼吸に…なんてこともよくあります。ですから、呼吸が早い、胸の動き方がつらそう、哺乳量が減る、顔色が悪いなど、少しでも呼吸状態、全身状態が悪くなったと思ったら、こまめに、かつ早めの受診が必要です。

ウイルス感染ですから特効薬はありません。これは他のかぜウイルスと同じです。お薬は痰(たん)をやわらげるくらいです。こまめな水分補給、加湿、医院でこまめに吸入や鼻吸引などをして何とか乗り切るのです。
 ほとんどのお子さんがかかる感染症で、みんなが重くなるわけではありませんが、小さいお子さんのいる家庭では注意して欲しい感染症です。
やはり感染予防が大切です。症状のある方は「マスク」や「咳エチケット」でウイルス拡散を減らす。他の人も「手洗い」をきちんと行い、手に付着したウイルスを持ち運ばないように気をつける。なかでも生後3か月くらいまでのお子さんに接するお母さん、お父さん、お兄ちゃんお姉ちゃんは特に気をつけ、こまめに手洗いをしましょう。お世話をする人の手にウイルスが付着してお子さんに届けしてしまうのです。お届け
するのは愛情ですよね…。


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